【追記】2008.10.26
私の半世紀に亘るプロショップ・スペシャリストとしての経験から言うと、本来200AVGを保持できるスポーツ能力を持っていながら、ボール・シューズなどの用具選択の間違い、ドリルの不適正、貴方向きではないタイプのボウリングの指導などにより175AVGくらいで伸び悩んだり、ひざ・ひじ・手首などを痛めたりして挫折していったボウラーをたくさん見てきました。
正しいボウリングに取り組みなおすことで、きっと貴方はもっと強くなれると思います。まだ間に合います、トライしてみませんか・・・？。
コーチと云う指導業務は、スポーツの世界では『コーチング学』と云う学問として確立されています。正しいコーチングは、本来しかるべき勉強をした人にしか出来ない分野です。
学問としてコーチング学を勉強した経験が無い人が指導をしたとすると、指導している本人の投げ方や考え方を強制し教えているに過ぎません。このような指導方法は貴方のボウリングの将来にとってベストな結果が得られるかどうか疑問があります。
専門的に言うと、水泳にも、平泳ぎ・バタフライ・背泳ぎ・自由形などさまざまな泳法があるように、ボウリングにも貴方の年令や体力、経験、筋肉の質などによって１００人１００様のベストな投球スタイルがあるはずなのです。
日本を除く諸外国では、ボウリングに於いても本格的なコーチは総て有料です。有料だからこそ責任ある指導をするシステムが確立されています。残念ながら、わが国日本では、コーチングでお金が稼げないこともあり、仕事として捉らえている人がほんの数人を除いては殆ど不在です。こんな理由で有能なコーチが育ってこないのでしょう。
日本体育協会のボウリング公認コーチの制度がスタートはしましたが、日本に優秀な有料コーチの土壌が出来るのかどうか、甚だ疑問があります。
ともあれ、貴方にとって良いコーチを見つける事は上達の為の絶対条件です。
「ボールを選ぶよりプロショップ・スペシャリストを選ぶ」
髙田誠プロショップに来られるお客様のうち９５％以上の方が、
『曲がるボールが欲しい』
『走って・切れるボールが欲しい』
と希望されます。
しかしながら、エンジンもハンドルもついていないボール自体には物理的には、曲がるパワーは内蔵されてはいないのです。
貴方自身がボールが曲がろうとする回転角度で投球した時に初めて、摩擦係数や慣性モーメント等が関係して、
- 大きく曲がるボール
- 曲がりが少ないボール
- 手前から曲がるボール
- ピンの直前でシャープに曲がるボール
したがってストレートボールの回転角度でリリースされたボールは正しいフックボールになることはありませんし、バックアップリリースの人がボールを新しくしても、そのこと自体ではフックボールになることはありません。
ボウリングのスコアーメイクのポイントは、
- どのラインからでも投球できるコントロール
- レーンコンディション
- ボールのスピード
- ボールの回転数
- ボールの回転角度・チルト（傾き）
- ボール表面の摩擦係数
- コアの形体
- 慣性モーメントに影響する重量の位置
- 上記の条件から導き出されるレスポンスタイム（反応速度）
ドリル後のサムのエッジの削り方１つで１０ピン以上ＡＶＧがアップするケースも多々あることを知っておいて下さい。
このように考えると、安定したスコアーを打てる、楽しいボウリングが出来るボール作りをするには。自分の判断でボールを選ぶより、まず信頼出来る本物のプロショップ・スペシャリストを選ぶことが上達の早道といえるでしょう。
本物のプロショップ・スペシャリストを探し出せれば。貴方にとって最高のボール選び・ドリル・投球スタイルの確立・練習方法の指導まで責任を持ってやってくれるはずです。
「良いレーンコンディションでトレーニングを」
陸上競技でいつも左周りのトラックで走っていたランナーは、マラソンに転向しても右手を大きく振る習慣が残ります。
ヘビーオイルでいつも投げていると、ボールを曲げようとしてスピードを落としたり、無理なターンをしてしまいます。
ドライなレーンでいつも投げていると、ボールを曲げまいとして、本能的にスピードをつけすぎたり、ボールの回転角度を小さくしたりしてしまいます。
ハイスコアレーンで投げるのは、ストライクがたくさん出て楽しいのですが、これに慣れすぎるとリリースが甘くなり、公式戦のコンディションに泣いてしまいます。当然ボール選びにも失敗するでしょう。
私がプロショップスペシャリストとしての５０年間の経験から見ていると、プロボウラーも、アマチュアボウラーも正しいレーンコンディションで練習した人だけが一流選手に育っていると感じます。スコアの出易い、楽なコンディションで楽しむだけで強くなれるとは限りません。
全国大会レベルの試合に出場するには、それなりのコンディションを作っているボウリングセンターを選ぶ必要があります。
「良い練習環境・良い練習仲間を選ぶ」
スポーツの上達には、
「自分より強い人、自分よりうまい人と練習すべし」
と言う言い伝えがあります。
ここでは詳しくお話するスペースはありませんが、例えばＴＥＡＭタカダのジュニア達は、きちんとした練習プログラムによってはっきりとした練習テーマを持ち、緊張感を持ちながら練習をかさねています。
このような練習方法が、連続して関東ジュニアチャンピオンを輩出している要因だと思います。
「疲れてからの技術のトレーニングはスランプの原因になる」
人間の筋肉は疲れてくると、その疲れをカバーするために日頃使っていない他の筋肉を無意識のうちに使ってしまう。
ここで本来の自分らしい筋肉の動かし方を忘れてしまい、結果として、ある種のスランプを招いてしまうことがよくある。
スポーツトレーニングは、部分的筋力アップトレーニング、耐久力や持続力のアップトレーニング等をテクニックの習得とは明確に分離して実行すべきである。
これらを混同してトレーニングを続けると、「ヤレバヤルホド下手になる」場合がある。
「もっと強くなりたいと言う意欲の持続」
コーチとして一番大切なことは、『先ず１勝させる』ことである。
勝つことの感動や楽しさを体験したアスリートは、放っておいても、自分から進んで練習し、トレーニングを持続してくれる。
反面、なかなか勝てないアスリートは、次第に練習意欲が減退し、トレーニング意欲も投げ遣りになり、一見練習しているようでも、単にボウリングを遊んでいるに過ぎず上達は望めないケースが多い。
なかなか勝てないアスリートの練習意欲を持続させるには、練習の成果と、上達している部分をわかり易く説明することで、日ごとに上達していることを理解させること。
これにより、勝った時と同じ練習意欲の持続効果が得られ、もっともっと強くなりたいと云う意欲の持続につながる。
「正しいトレーニングと食事」
チーム・タカダのジュニア達は、練習後３０分以内に高たんぱくな食事を取ることを義務づけている。特に成長過程のジュニアには、練習後直ぐに、準備してきているニギリメシをたべさせている。この作業を怠ると成長ホルモンが不足してしまい、スポーツ選手としての身体作りに失敗してしまうことがある。
１３年間の実績を見ると、これを実行し続けた子供は確実にアスリートとしての優れたボディースキルをつくりあげているし、反対に、親がニギリメシを持たせてくれない家庭の子供は、身体づくりに失敗しているのが明確である。
１５歳までの身体作りは親の責任と言える。下記の本は大変参考になる。
殖田 友子 著「頭で食べて強くなる」
「必要以上の無駄なターンはするな」
回転数さえ増やせば、自動的にストライクが増えるという間違った思い込みと同様に、ボールをフックさせるためにはターンが絶対条件だ思いこんでいるボウラーが多い。投げたボールに正しいフックを与えるためには、ターンやリフトが実はあまり効果はないことを世界テンピンボウリング協会の公認コーチである私は実験の結果知っている。
その証拠に、時計の針と同じ方向にターンをして投げるフルローラー、時計の針と反対回りにターンをしてリリースするセーマイローラーやスピナー。
ローリングトラックのタイプこそ違うが、この両者はターンの方向はまったく反対なのにいずれもフックする。このことは。フックするか、フックしないかは実はターンの方向とは関係ないことを証明している。
ではフックの要因は何なのか・・・？ それはボールの回転方向とその回転角度を決定するリリースの瞬間の親指の角度（方向）である。サムレスで投球する場合は同じくフィンガーの方向と角度だと言える。
スローボットというボールを投球するロボットがある。このロボットは ターンはまったくしないが、投球時の回転角度さえ正しくセットしてスイッチを入れると、ターンと言う動きをまったくしなくても、見事にフックする。
これは、フックの要因はターンというコマ運動そのものではなく、親指の方向だけであることの証明である。
いまだに手首を無理やり回したり、引っ掛けたりすることが、フックの条件だと思い込んでいるコーチやボウラーが多く居ることは大変悲しい。しかし、実際には世界の一流プレイヤーは、バックスイングのトップからダウンスイング、そしてリリースの瞬間までにターンをしている。
何故ターンをするのか・・・？
これはバックスイングを大きく正しく行いたい為の手段の一つに他ならない。
ターンのタイミングやターンの幅その方法などを間違えると、まず１００%、薬指の第２間接に腱鞘炎を引き起こしてしまう。
たいへん高度な身体力学であるこの件については追って、別の機会にお話しましょう。
不必要に大きいターンはしないほうがいい。ターンはしなくても、正しいフックは投げられます。
「ウォームアップとクールダウン」
これだけ重いボールを片手で持って行なうスポーツはボウリング以外には砲丸投げくらいしか見当たりません。室伏選手のハンマー投げもボウリングボールと同じ位の重さだがハンマー投げは両手と体全体を使う。
貴方は練習前に充分なウォームアップをしていますか？
ゲーム終了後クールダウン運動を行なっていますか？？
プロ野球の試合で、投板する前に充分にウォームアップをして肩を作ったプロ野球の選手でも投球数はだいたい100球が限界といわれています。
100球投げ終わるとアイシングをして過激な筋肉の酷使でキレてしまった毛細血管を修復し、3日ないし4日間は休養するのがプロ野球の常識です。
170AVG前後のボウラーが6ゲームボウリングをすると投球の回数は１００球近くなります。
野球のボールよりはるかに重いボウリングボールを投げる貴方、ボウリングをする前にウォームアップしていますか・・・?アイシングしていますか・・・?
たまにやる遊びならともかく、スポーツとしてボウリングをやるのであれば、準備運動は勿論、自分の筋肉の質に合ったフォーム・タイミング・ステップ・ボールドリル・ボールの重さ・シューズなどを充分に吟味してかかる必要があります。
練習不足の人、情熱不足の人は論外としても、もし、自分自身のボウリングが実力通りにスコアーが出ないと悩んでいるのであれば、ここまでお話した１から９の項目をチェックしなおしてみては如何ですか。きっと何処かに問題があるはずです。
コーチとボール作りのプロである私は、ただ、いたずらにボールを作るのではなく、先ず貴方自身のボウリングスタイルを確立し、その後に、その時点その時点で持つべきボールを選択し、ドリル、さらにレッスンを続けてゆきます。
もし貴方が、もっと強くなりたい、上手くなりたいと言う願望や情熱や練習時間があるのであれば、この願いはきっと可能になると思います。
一度電話で予約をして頂いたうえでお出かけ下さい。話し合いましょう。