高 田 誠 が面白くお伝えするコーナーです。
1940年代、アメリカ人にしては小さい手で、ひどく傷ついた、今にも腱鞘炎をおこして
しまいそうな指を持ったコニー・シュグラーと云う素晴らしいボウラーが居ました。
彼は何とか指が痛くならないよい方法はないかと考え、今までに第2関節まですっぽり
入れていた指を、薬指と中指の指先だけをボールに入れて投球してみる実験をしました。
その実験中に、偶然、今までよりはるかに効果的にフック・アクションが得られるグリップを
発見しました。
コニー・シュグラーは、自分で発明した新しいグリップで1949年の全米オールスターに優勝しました。
彼は、それからの革新的な穴のドリルの仕方の普及を図る為にブランズウィックの
専属プレイヤーとなりました。
このような経緯を経て次第に普及したのがフィンガーチップ・グリップでした。
それから10年の間に、真剣にボウリングに取り組んでいたボウラー達は、それまでは現在
のハウスボールのように既成穴がドリルされていたボールを捨てて、自分の指や投げ方に合うようにドリルする、オーダーメイドのボールを使うようになりました。
いよいよ現代ボウリングの幕開けです。
元広島カープ 衣笠 祥雄 氏(現 野球解説者)の初めてのボールの
フィンガーチップ・グリップを調整する髙 田 誠